オリックス・中嶋監督がテレビカメラの前でも“選手ファースト”でいる。指揮官は今季途中からテレビカメラ前での勝利監督インタビューに毎回登場せず、その場を選手に譲るケースがある。試合後に勝利監督が中継局のカメラ前で話すのはどのチームもお決まりの光景。中嶋監督も当然のように続けてきたが「自分が目立つんじゃなく、やるのは選手。選手を取り上げてやってほしい、ということ」(チーム関係者)と慣例を変更した。

 日によってはお立ち台にヒーローが立ち、同時に監督のインタビュー室に別の選手が入って対応しており「前もって決めているわけではないですが、その都度、中継局と話し合って監督が出るか、選手が出るかを決めている」(同)という。

 シャイな指揮官の粋な計らいに球団関係者も大喜びで「少しでも選手を知ってほしいし、テレビで話す姿を映してもらえるのはありがたいこと」「監督はしゃべりがあまり得意じゃないですし、視聴者さんは『あれ?』と思うかもしれないですけど、選手の露出が増えるのはいい」と大歓迎している。指揮官の配慮にこたえるためにもナインは負けられない。