最高の形で交流戦を終えた。日本ハムが12日の中日戦(札幌ドーム)に2―0で快勝し、3連勝。交流戦最終成績は8勝10敗と負け越したものの、最後の3試合は投手陣の奮闘に加え、攻撃面でもツーランスクイズやエンドランなど、随所に〝ビッグボス野球〟が見られた。

 新庄剛志監督(50)もチームの手応えを感じているのか、前日(11日)の試合後には「(試合の)勝ち負けより(選手の)成長の方がうれしい」と満面の笑みを浮かべていた。現時点でチームにはまだ借金が「11」もあるが、この調子ならリーグ戦再開後の早い段階で完済できる可能性もある。

 とはいえ、選手たちは喜んでばかりもいられない。日本ハムは例年、交流戦が終わった直後から選手のトレードを活発化させるからだ。

 球団はここ5年、シーズン中のトレードを8件成立させているが、最も頻繁に行われるのが、交流戦後からトレード期限(今年は7月31日)までの期間。2019年には6月下旬に現チームの正捕手を務める宇佐見を巨人との2対2のトレードで獲得している。

 先日、新庄監督もトレードについて「(他球団やフロント陣と)めっちゃ話していますね」とあっさり水面下で画策していることを認めているだけに、選手は交流戦が終わったこれからが「緊迫の日々」を迎えることになる。

 チームはリーグ戦が再開される17日(ロッテ戦=札幌ドーム)まで休日を挟みながら本拠地で練習予定。試合がないつかの間の期間に入るが…。気の休まる時間は少ない。