完敗だった。ソフトバンクが12日のヤクルト戦(ペイペイ)に0―3で敗戦。同一カード3連敗を喫し、首位・楽天との差は1・5ゲームに広がった。交流戦を9勝9敗の五分で終えた。

 打線がヤクルト・高橋に完封勝利を献上。先発のベテラン左腕・和田は6回を投げて1安打無失点の快投を見せたものの、8回に3番手・又吉がつかまり3点を失った。

 昨季も3連敗を喫しており、これで日本一軍団・ヤクルトに6連敗となった。

 試合前、藤本監督は「本当にヤクルトはバランスのいい打線。投手もそうだし、打つほうもだし。強いよ」。相手の戦力の充実ぶりを認めた上で「何とか一矢を報いて明日からの休みに入りましょう」と白星フィニッシュをもくろんだが…。初戦と2戦で合計3発を許した村上を封じることには成功したものの勝つことはできなかった。

 現在の両軍のチーム状況もあるとはいえ、投打ともにヤクルトの強さが目立つ結果となった。球団関係者も「2戦目は取りこぼしだったが、明らかにヤクルトは強い。投打ともにコマが揃っている」と今回ばかりは完全に白旗。「村上はもちろんとして、各打者の振りがいいし、状況に応じての打撃をチームとして徹底できているようにも感じる。リリーフもしっかりしていて隙がない」(チームスタッフ)。

 ソフトバンクが最多8度の交流戦Vでけん引してきた「パ強セ弱」の構図にも変化の兆しが出てきているのか。今回の交流戦で勝ち越したのは10勝8敗のロッテのみ。交流戦のトータルの勝敗も2005~2019年まではパ・リーグの14勝1敗だったのが、これで2020年の中止を挟み2021、2022年はセ・リーグの〝連勝〟となった。