巨人の桑田真澄投手チーフコーチ(54)が1―8で大敗した11日の楽天戦(楽天生命)後、倒壊した投手陣について言及した。

 悪い流れを最後まで断ち切れなかった。ここまで5試合連続でQSを達成していた先発・メルセデスが、両チーム無得点で迎えた3回二死二、三塁から川島に痛恨の先制3ランを被弾。甘く入った初球を完ぺきに捉えられた。その後は制球に苦しむ場面もありながら粘り強い投球でスコアボードに「0」を並べていたが、6回二死一塁となったところで2番手・菊地にスイッチとなった。

 その菊地も回跨ぎで迎えた7回に無死一、二塁とピンチを招いたところで3番手・鍬原に交代。なんとか悪い流れを止めたいところだったが、3連打と犠飛で4点を献上、8回には井納が1失点と、継投策が裏目に出る格好となった。

 これには桑田コーチも頭を悩ませた。手痛い被弾により先制点を許したメルセデスについては「バッテリーも大事に行こうという気持ちもあったと思うんですけど、あそこで甘く入って一発打たれたというね。あれがちょっと尾を引いたというか…」とポツリ。それでも「そのあとはしっかりと粘って抑えてくれたので、本当に悪いなりに粘っていい投球をしたと思います」と一定の評価は与えた。

 やはり問題点は安定感を欠く救援陣か。「やっぱりピンチになると、イコール、向こうがチャンスなので。火を消すのは大変なんですけど、やっぱり見ていると(打たれているのは)甘いボールなので、苦しい場面だからこそ制球力が大事だなと思いましたね」と苦難が続くヤングGブルペン陣への課題を明言した。

 昨季からの投手陣の課題となっている制球力の改善。失敗の中からも成長の糧を見つけることはできるか。