西武のドラフト1位左腕・隅田知一郎(22)が〝負の連鎖〟にはまり込んでいる。

 9日の巨人戦(ベルーナ)で今季11試合目の先発マウンドに立ったが、4回1/3を89球、9安打3失点で7敗目(1勝)を喫した。

 これで3月26日のオリックス戦(ベルーナ)でデビュー戦初勝利して以降、10試合連続で勝ち星なし。その間の投球は、5試合のクオリティースタート(6回以上を自責点3以内)を含む防御率3・61と先発の役目は果たしているのだが、打線の援護は10戦でわずかに8点。5試合の無援護登板を含め、その間の援護率は1・33と打線とのかみ合わせ部分で苦しい状況が続いている。

 この日は、これまでの登板で計12失点している4回をゼロで切り抜けたものの、5回にクリーンアップの吉川、岡本、坂本とウィーラーに制球の甘くなったところを4連打され2失点。勝ち越しを許し結局、5回途中でマウンドを降りた。

 隅田は「見せ球にしていたストレートを打たれてしまったので、場面ごとに厳しくいくのか、大胆にいくのかハッキリできなかったのが、真っすぐを打たれた原因かなと思います」と〝魔の5回〟を振り返った。

 隅田登板試合で無援護が続く打線には、よりプレッシャーがかかり、隅田は余計なデータを知ることで自らに重圧をかけ、この交流戦3試合では4回、5回、5回途中で降板。この負の連鎖を断ち切る特効薬は「勝利」しかないのだが…。