ソフトバンクは7日の阪神戦を0―2で落として3連敗を喫した。2位・楽天も敗れたため0・5差の首位はキープしたが、セ・リーグ相手に7勝6敗で交流戦V戦線から後退した。

 ここに来て心配なのが主砲・柳田悠岐外野手(33)の状態だ。交流戦13試合で打率2割2分2厘(45打数10安打)。長打も1本しかない。5月31日の巨人戦(東京ドーム)での5三振など14三振を喫している。今季は左肩腱板炎による離脱もあり、トータルでも41試合で打率2割5分5厘、7本塁打、32打点。打点数は頼もしいが、本来の姿とはほど遠い成績となっている。

 この事態に、居ても立っても居られなかったのが今季から特別チームアドバイザー兼務となった王貞治球団会長だ。試合前にフリー打撃を背後で見守り、終えたところで近寄っていき身ぶり手ぶりで熱心に指導。藤本監督は「振りすぎてバランスが崩れているから、もう少し当たるところをスムーズにというところを会長から言われている」と説明した。

 この日は好機での三振もあったが、4打席で1安打1四球。指揮官は「そこを意識したんじゃないか。今日そんなに大振りしてなかったんでね。ヒットも1本打てて、四球も1個選べている。これから上がっていくんじゃないですか」と期待を込めた。

 今季は全試合4番のグラシアルが打率は2割8分9厘ながら56試合で2本塁打、19打点。開幕時にクリーンアップを形成していた栗原も不在だ。どうしても相手からのマークが集中し、重責がのしかかってくる中で〝王助言〟を契機に復調なるか――。