どう扱うのが正解なのか。中日・根尾昂外野手(22)の起用法をめぐってOBや関係者の間から「代打の切り札で使え」の声が出ている。

 7日のロッテ戦(ZOZOマリン)は2―6で敗れたが、9回一死から三ツ俣の代打で登場した根尾は一、二塁間を破る安打を放った。今季25試合に出場し、打率2割1分6厘、0本塁打、4打点ながら、代打に限れば10打席で7打数3安打、打率4割2分9厘、出塁率は6割を誇る。

 野手として伸び悩んでいることで立浪監督は投手転向も視野に入れ、大差をつけられた状況で2試合にリリーフ登板させてきた。しかし、あるOBは「根尾は代打で結果を残しているんだから、今日のような試合が決まってしまったようなところでなく、代打の切り札としてもっと大事な場面で起用してほしい」と訴える。

 ここまで言うのも、この日、2―3の7回一死三塁という絶好機に代打で起用された福留が空振り三振に倒れ、今季23打数1安打、打率4分3厘と大不振に陥っているからだ。球団関係者も「正直、今の福留よりも、根尾を代打の切り札として起用した方がよほど期待できる。本当のことを言えば、代打ではなく、もっとショートや外野でスタメン起用してほしいけどね」と言う。

 5月18日のDeNA戦を最後に約3週間も先発起用されていない根尾は「打ったのはストレートです。次も打ちます。頑張ります」と短いコメントの中にも闘志は満々だった。相手を上回る12安打を放ちながら2得点に終わった立浪監督は「絶好機で今日はなかなか点が取れなかったのが打つ方では反省ですね」とポツリ。思い切って根尾と福留の起用法を再考してもいいのかもしれない。