【芥川賞】ピース又吉 気になる次回作の中身

2015年07月18日 10時00分

電話で又吉(顔写真)から受賞の報告を受ける野々村氏

 早くも次回作が決定した!?「第153回芥川賞・直木賞」(日本文学振興会主催)の選考会が16日に都内で開かれ、芥川賞はお笑いコンビ「ピース」又吉直樹(35)の「火花」と羽田圭介氏(29)の「スクラップ・アンド・ビルド」、直木賞は東山彰良氏(46)の「流」に決まった。お笑い芸人として初の受賞という大快挙に、母校の大阪・北陽(現・関大北陽)高校の恩師3人は大喜び。早くも気になる次回作についても“極秘ネタ”を公開した。本人との会話の中で飛び出したプランとは――。

 北陽高校サッカー部OBが経営する大阪・摂津市内の焼き肉店「薩摩」で吉報を待っていたのは又吉を指導した野々村征武(ゆきたけ)元監督(72)と、同校1~2年時の担任だった鈴木和宏さん(63)、3年時に担任をしていた石神賢一さん(48)の3人だ。又吉は在学中、左ウイングバックで全国高校総体(インターハイ)に出場している。

 野々村さんは「僕は結構、厳しくやっておったんで、褒めた言葉を(又吉は)ほとんど聞いたことがないと思う。でも今日は心よりお喜びを申し上げたいと思う。目の前にいたらハグしたいぐらい」と目を潤ませた。

 受賞直後に又吉から電話で「なんとかやりました」と報告を受けると、野々村さんは「お前、泣かすなよ」とテレながら返答。「落ち着いてましたね。僕のほうが興奮していました。今度、会ったらゆっくりとお酒を飲みたいですね」と祝杯を約束した。

 鈴木さんは又吉に電話で「次のモデルは野々村征武を書かないと!」と指令を出した。これを聞いた又吉は「『はい』と言うと思いますか?」とけむに巻いたそうだが、鈴木さんは「きっと書いてくれると思う」と期待を込め「ここで終わってはダメ。次の作品をしっかり書かないと。次は野々村監督を題材にして、野々村征武という人物を描かないと」と力説した。

 野々村さんはサッカー指導者として、1973年度の全国高校選手権、78年の全国高校総体で北陽を優勝に導いた名将。元日本代表FW山口敏弘氏(43=ガンバ大阪など)ら多くのJリーガーを育てただけでなく、教師としてはプロ野球で阪神、オリックスの監督を務めた岡田彰布氏(57)の担任を務めた経験も持つ。

 又吉は野々村さんに指導され、高校3年の時に作った文集にこのように記したという。

「知識や知恵は何か不幸なことがあったり、ものすごく重い仕事を任された時など精神的に追い込まれてしまった時は、余り役に立たないと僕は思います。そんな時は、今までどれだけしんどいことに耐えてきたか、逆境に追い込まれた時、前向きな気持ちを持ってそれを乗り越えてきたかという経験が大切だと思います。僕は、北陽サッカー部でそのような精神的な面を育てることができ、将来のための大きな訓練ができたと思います」

 これだけ思い入れがある恩師のことを小説に書くのであれば筆も躍る? 野々村さんは「書けるもんなら書いてみい、という感じですわ」とニヤリと笑っていた。

 石神さんは「坊主で目がギョロッとしていて毛深い、いかつい感じやった」と印象を語る。国語の成績は中位ぐらいだったというが「国語の力と文章の力は違うんでしょうね」。1学期はクラスの36人中26番目の成績だったが、授業中のおしゃべりを注意された結果、2学期には1位になる反骨精神を見せたという。

「よう注意したからね。見返したろうと思うたんやろね。『先生、覚えてますか?』と今でも言われる(笑い)」

 次回作について、又吉は会見で「書きたいなという気持ちは本当にありますね。どれぐらいの時期か分かりませんが、恥をかいてもいいので必ず書こうと思っています」と意気込んだ。野々村さんは「きゃしゃで『サッカーできるのか』という子だった。それでも走力はすごかった」と初対面時を振り返っていたが、これから2作目のモデルという、さらなる恩返しが待っているかも!?