日本ハム・加藤貴之投手(29)の〝無援護地獄〟が止まらない。31日の広島戦(マツダ)に先発した加藤は、6回63球を投げて散発4安打、2試合連続、今季3度目の無失点投球を披露したが、今回も勝ち負けはつかず。チームは0―1で敗れた。

 わずか90球の完封勝利で2勝目(4敗)を挙げた4月19日楽天戦(楽天生命)以来、6試合勝利から遠ざかっている。勝ちのつかない6試合の防御率は2・04。計39回2/3で与四球はわずか3と、打線に与えるリズムもいいハズなのだが…。この6戦の味方の援護点はなぜか5。うち3試合が無援護で援護率は1・13となっている。

 2試合連続で無失点投球をしながら、無援護で降板した加藤は「前回に引き続き、相手より先に失点を許さないという気持ちでマウンドに上がりました。早い回で降板する形になりましたが、ゼロに抑えることができてよかったです」とコメントした。

 一方で、7回二死二塁の好機で加藤に代打を送らざるを得なかった新庄監督は「あれね、めちゃくちゃ迷ったんすよ。一気に取りに行きたくてね。これは結果論だから、どうか分からん。代えていなくていい形になるかもしれないし、悪い形になるかもしれない。これはもう誰も分からない。これが成功したら成功だし。まあ明日ね。切り替えて」と前を向くしかなかった。

 試合前には、ここまで先発10試合のすべてでバッテリーを組んでいた宇佐見から「ちょっと変えてみようかな」と、石川亮への女房役変更を試みたが実らず。好投する左腕エースと打線の歯車がどうにもかみ合わない。