最高の〝人生初〟を成し遂げた。ヤクルトは25日の日本ハム戦(神宮)で2夜連続の逆転サヨナラ勝ち。ヒーローは山崎晃大朗外野手(28)だ。2点を追う9回無死二、三塁で今季1号の逆転3ランを放ち、試合を決めた。

 お立ち台で山崎は「今日、新しいバットを使って、まだ芯に当たってなかったんで打った感覚はあまりなかった」と話しつつも、人生初の逆転サヨナラ弾に「最高でーす! まだあんまり実感わいてないので、後で浸ります」と声を弾ませた。

 そんな山崎には感謝してもしきれない人がいる。それが青木宣親外野手(40)だ。2021年に2度、新型コロナウイルスの濃厚接触者に認定された青木は昨年のオフは合同自主トレは行わず、基本的に一人でトレーニングを行っていた。

 そのオフ期間に山崎は〝リモート弟子入り〟をしたという。山崎が打撃練習の動画を送ると、それに青木が返答するという形で「動画を3、4回送って『これはどういう感じですか?』と話を聞きました」(山崎)。

 動画を見た青木が直後に電話やラインをくれることもあったそうで「『良くなってるよ』と言っていただいたり…」と山崎はうれしそうに明かす。それは山崎にとって新たな挑戦で「だいぶ(今までと)違うことをやりました」とも話した。

 それらの指導によって少しずつ打撃フォームをつかみつつあった。「まだまだ試合が続いていく。どんどん積み重ねて1年を通して成長できた姿を見せれたらいいなと思う」とファンに誓った山崎。青木の恩に報いるためにも成長は止めない。