阪神・西純矢投手(20)が18日のヤクルト戦で先発し、バットでも大仕事を見せた。

 初回にマルテの先制弾で1点の援護をもらい、本業の投手で立ち上がりをゼロに抑えた直後の2回だった。二死一塁から「8番打者」として迎えたこの日の第1打席で、驚愕のひと振りを披露した。

 ヤクルトの左腕・高橋の初球150キロを捉えた打球は、高々と舞い上がり左翼席へ。プロ初本塁打に「狙っていたボールがきたので、思いきり振り抜きました。打ったが自分が一番びっくりしています。ピッチングに集中して、この後もがんばっていきます」とニンマリ。今季も打者としては、試合前まで5打数2安打の打率4割、高校時代は通算25本塁打をマークした〝強打者〟の一面を、プロの一軍でも発揮した。

 慢性的な貧打に苦しむチームにおいて、矢野監督は打撃にも定評がある西純を8番打者に、通常は投手が入る9番に捕手の坂本を起用するなど、指揮官の「采配」も的中した形だ。