まさに即断即決だ。巨人・原辰徳監督(63)が2回途中でバッテリーごと交代を命じた。

 15日の中日戦(東京ドーム)で先発・高橋は初回わずか10球、三者凡退と最高の立ち上がりを見せた。だが味方が二死満塁の好機を逃した直後の2回、先頭ビシエドから4連打を浴び2点を失った。

 立ち直りかけた一死一、二塁で今度は二塁・北村が適時失策。二死一、三塁から三ツ俣に左中間へ適時二塁打を浴びたところで、原監督はたまらずベンチを出た。

 攻撃時の投手の打順も考え、捕手・大城の6番に2番手・戸田、9番に捕手・岸田とバッテリーごと交代。この決断にオレンジ色に染まった場内はザワめいた。高橋は2回途中37球6安打4失点(自責3)でマウンドを降りた。

 原監督は高橋の前回登板・ヤクルト戦(8日、東京ドーム)でも5回二死二塁、76球4安打1失点で交代を決断。桑田投手チーフコーチは「絶対に落とせない試合ということで監督が決断されたと思うんですよね」と指揮官の思いを代弁していた。

 昨季チーム勝ち頭の11勝を挙げた高橋は「前回登板は先発として役割を果たせず悔しい思いをした」と信頼回復に挑んだが、その思いは空回り。名誉挽回は次回登板以降に持ち越しとなった。