日本ハム・今川優馬外野手(25)が14日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で決勝の2点タイムリー二塁打を放ち、新庄剛志監督(50)の抜擢に応えた。

 この日3試合ぶりに先発出場した今川は、第2打席を3回二死一、二塁の先制機で迎える。カウント1―2から相手先発・大関の4球目を捉えると、打球は鋭いライナーで左翼線へ。グラシアルが打球処理にもたつく間に二塁に到達。2者を生還させた。

「(大関が)真っすぐが強いピッチャーだったので。真っすぐに振り負けないように、準備しながらうまく反応できました」(今川)

 前回先発出場した10日のオリックス戦では、送りバント失敗を含め2打席で2三振。6回の守備から途中交代を告げられた。以後2試合は出場機会すら与えられず、ベンチで悶々とした日々を過ごすしかなく「あの日はすごく悔しかった。その後もなかなかチャンスをいただける機会がなかったので」。

 それでも「次にチャンスをいただいた時に、しっかり結果を残せるように準備はしてきたつもりなので。それがしっかり結果につながって。練習の成果かなと思っています」。日頃から口にする〝執念〟をバットで体現しただけに、表情にも充実感が宿る。

 雪辱を果たした25歳にビッグボスも笑み。試合後は広報を通じ「(8回無失点に抑えた)上沢君、今川君が表のヒーロー。影のヒーローは2試合連続完封を演出した宇佐美君」とコメント。今川の個人名を挙げ殊勲打を称えた。

 これでチームは今季2度目の3連勝とカード勝ち越しを決め次戦で今季初の4連勝を狙う。今川は先発出場が確約されていないものの、自らの手でチャンスを奪い取る思いが強い。

「今(故障で)近藤さんがいない中で厳しい状況ですけど、逆に僕たち若手からしたらすごいチャンス。今(レギュラーを)掴まないと絶対ないと思っているので」

 気を緩めることなく、翌日の試合に備えていた。