巨人は8日のヤクルト戦(東京ドーム)でドラフト1位の守護神・大勢投手(22)が初のセーブ失敗。3―4で逆転負けを喫し、今季2度目の4連敗で3位に転落した。

 順風満帆だったルーキーに初めて土がついた。1点リードの9回に中3日でマウンドに上がった大勢は、一死から代打・中村に二塁打を許す。塩見の遊撃内野安打で一死一、二塁。ここで途中出場・山崎の当たりは左翼・立岡のグラブを弾く逆転の2点適時二塁打となった。

 1点を追う巨人打線はその裏、ツバメ守護神・マクガフの前にあえなく三者凡退。大勢にプロ初黒星がついた。ドラフト1位右腕はここまで14戦で防御率1・93、1勝0敗、12セーブと快進撃を続けてきた。

 原監督は「まあ、あの、ちょっと勢いがありましたね。ヤクルトがね」と相手をほめると「(大勢は)今日は少し、真っすぐがちょっと単調になったというところはあるかもしれないね。球種は持っているわけだからね」と配球に言及。最後は「いろんな意味で勉強よ。次につなげるということが非常に大事なことでね」と若き守護神に奮起を促した。
 
 桑田投手チーフコーチも「今日の1敗というのは非常に大きく痛い1敗でしたけど、大勢のこれからの野球人生にとっては非常に大きな収穫のある1敗」と前向きに受け止め「彼が打たれたことに関しては何も思わないですね。この1敗を彼は何勝にも変えてくれると思いますので」と信頼は揺るがなかった。

 ここまでチームを支えてきた新人守護神にとって初めての逆境。次回登板が大事になってきそうだ。