3年目の育成出身左腕が躍動した。ソフトバンクが7日のロッテ戦(ZOZOマリン)に16―0の快勝。5連勝を飾った。ヒーローはチーム初完投となるプロ初完封勝利でチームトップタイの3勝目を挙げた大関友久投手(24)だ。

 最速150キロの直球に変化球を交え、116球を投じて9回をわずか3安打に封じた。初回こそヒットと四球で二死一、二塁のピンチを招いた。2回も先頭・安田に左前打を許した。しかし、そこからは9回に中村奨にヒットを打たれるまで、打者22人連続で出塁を許さなかった。

「最初は球もバラついていたが、初回から野手の方も点を取ってくれてラクに投げられた。(捕手の)甲斐さんにも声をかけてもらい自分なりに修正できた。自信を持ってゾーンの中にドンドン投げていこうと切り替えられました」。3月31日の先発でプロ初勝利を挙げたゲンのいい球場で、再び最高の投球を披露した。

 秋季キャンプから投手MVPに指名して期待してきた藤本監督も「80、90球ぐらいからストライクが先行しだした。最初は148キロぐらい出ていたのが、144、145キロぐらいになってたけど抑えられるわけだから、大関自身も分かっただろうし自信になったんじゃないか。今日は100点満点」とニッコリだ。

「大関」にとどまらず球界の横綱昇進を目指す現在の〝番付〟について指揮官は「前頭3枚目ぐらいじゃないか」とニヤリ。「前回もいい投球をした。2試合続いているわけだから、次の試合が大関にとって一番大事なところになってくるんじゃないか」とさらなる快投に期待を込めた。

 大型連勝中の首位・楽天の独走は許さない。これでチームは5連勝。4ゲーム差を保っている。