ソフトバンクが6日のロッテ戦(ZOZOマリン)に延長戦の末に5―3で競り勝ち、4連勝を飾った。今季初対戦となった令和の怪物・佐々木朗希投手(20)には6回91球で降板するまで1点のみに終わり、11三振を奪われた。

 それでも試合前の時点で本拠地のマウンドでは被打率0割3分8厘を誇り、17イニング連続完全投球を続けていた右腕から6安打を放った。得点に結びつかなかったものの、チャンスのイニングはつくった。試合後の藤本監督も「球数を投げさせるというところは、なかなか難しかったですけどね。まあ、ある程度は思うようにできたんじゃないかなと思いますけどね」と一定の収穫を口にした。

 攻略の難易度は限りなく高い。唯一のチャンスは球数との兼ね合いがあることだ。その前提に立った上で、藤本監督は「各打者がカウントを取りに来る球を打ちに行かないといけない。積極的に行くしかない」と早打ちも辞さずの攻撃策を選択。「真っすぐを狙うなら、追い込まれるまでフォークの空振りOKぐらいの気持ちで。真っすぐを打てなければ、まず勝負にならない」(村上打撃コーチ)と臨んだ。

 基本的にロッテバッテリーはムダ球なしで勝負してくる。待球をしたところで簡単に追い込まれては、手が出ない状況になってしまう。それならば各打者が積極的に打ちに行き、相手に少しでも警戒心を抱かせて、自然と球数を要する状況にさせないといけないとの考えだ。

 ネックは剛速球に打ち負けることだったが、初回は全球ストライクの立ち上がりとなる中でグラシアル、中村晃が直球を逆方向に弾き返す連打。本塁タッチアウトで得点できなかったが、3安打を集めた。唯一の得点シーンとなった4回も柳町、今宮がいずれも160キロ台の直球を長打にした。

 オリックス・山本の連勝を18で止め、2戦連続で黒星をつけている藤本ホークス。難敵であることは言うまでもないが、泥臭い形でも今回は成し遂げられなかった〝朗希攻略〟を目指していく。