4番の一振りがチームを救った。巨人は4日の広島戦(マツダ)に6―3で逆転勝利。連敗を4で止めた。
 
 3点を追う6回無死一、二塁で4番・岡本和真内野手(25)が3ボールから4球目、甘く入った変化球をフルスイング。グシャッという音とともに飛び出した打球は、左中間ネットに当たる特大の11号同点3ランとなった。

 原監督は「当然、サインは打てという形でね。それをしっかりと励行してくれたということですね」と目を見開いた。セ・キング独走の11号に背番号25は「そこ(カウント3―0)で振るというのはね、しっかり仕留めないといけないところだと思うので」と振り返った。

 主砲の一発で流れを取り戻したG打線は7回一死三塁で代打・中島が勝ち越しの適時二塁打。さらに8回二死一、二塁で途中出場・広岡の2点適時三塁打で突き放した。先発・戸郷が6回3失点で4勝目。9回は守護神・大勢が無安打投球で12セーブとなった。

 キャプテン坂本が右ヒザを痛めファームで調整中。4番にかかる重責は大きいが岡本和は「そういうのは気にせず、目の前の一試合一試合しっかりやっていきたいと思います」と試合に集中しているという。

 2年連続本塁打、打点のセ2冠王は現時点で今季も11本塁打、28打点と独走状態。それでも「何とかしようとみんなでやっていたので、今日勝てて良かったなと思います」と個人成績よりも、チームの連敗が止まったことを心から喜んだ。

 逆転での連敗ストップに原監督も「苦戦するのはやっぱり上等ですよ。その中でわれわれがいかに戦っていくかですね」と厳しい戦いを歓迎。敵地での逆転勝利がチームを再び上昇気流に乗せられるか、注目だ。