ロッテ・佐々木朗希投手(20)が24日のオリックス戦(京セラ)で、判定に不満そうな態度を見せたことに対し白井一行球審が詰め寄った騒動が話題となった。白井球審の〝怒りの表情〟の是非ををめぐり、日本アンガーマネジメント協会の理事を務める戸田久実氏が佐々木朗、白井球審に対してそれぞれ提言した。

 アンガーマネジメントとは「怒りで後悔しないため」「あの時あんな怒り方しなければ…」という心情をなくすためにあるという。戸田氏によると「理性が働くまでの6秒間をやり過ごせるようになりましょう」という〝6秒ルール〟の意識を持つことが大切だそうで「怒りを感じたら、暗算をしたり怒りを点数化したほうがいい」。例えば、全身が震えるほどの「人生最大の怒り」が10点だとすると「今の怒りは何点だろう」と考えると、冷静になれる。こうしたトレーニングを日々続けると、今回の白井球審のような「反射的行動は取らないようになる」(戸田氏)。

 一方、不服そうな顔をした佐々木朗にもアドバイス。「どんなプレーでイライラしやすいとか、自分がどんな時に怒りやすいかを理解しておくことが重要です。自分のパターンが分かっていると、張り詰めた状況でもイライラしにくくなります」。

 一方、仲裁に入った捕手の松川に対しては「冷静さがあり、同調性を重んじたいい行動だと思います」と評価した。

 カッとなったら「6秒ルール」と心で唱え、本来の目的を考えたり、ベストパフォーマンスを想像することで怒りの感情から自分を逸らす。「アスリートやスポーツに関わる人には、アンガーマネジメントのようなメンタルトレーニングを行うことが大切です」と戸田氏は話した。