ソフトバンクは22日の日本ハム戦(札幌)に5―12の大敗を喫して今季初の3連敗。直近10試合で2勝と開幕ダッシュの勢いに陰りが出てきた。

 最下位・日本ハムとの3連戦初戦は、序盤で形勢が決まったも同然だった。レイが初回、万波に4号3ランを被弾するなど4失点すると続く2回も3失点。安定感に定評のある助っ人右腕が来日最短2回、ワーストの7失点でKOされた。

 開幕ダッシュを下支えしたバッテリーに敬意を表してきた藤本監督も、この日は強い口調で苦言を呈した。「1回、2回でゲームを潰してしまったら、何か原因があるはず」と言及。その上ではっきりと注文をつけた。「レイもブルペンでは調子いいということを聞いていた。なんでああいうふうになるのか。右打者に気持ちよくバットを振られすぎ。もっと攻め方はあるんじゃないかなと。俺はそれを感じたし(甲斐に代わって)途中からいった海野なんかでも『ちょっとインコースいってみー』言うたら、インコースきっちり投げたらタイミング合ってなかった。きっちりいったら振られない」。

 戦前から思い切りのいいスイングをしてくる相手打線を警戒していた藤本監督。「特に万波とか、松本剛とかね。野村とかこの辺のところは、若いからってナメてかかったらやられますよ。いい打者だから。そこはもっと注意払って攻め方を考えていかないといけない」とピシャリ。3回からレイとともに正捕手の甲斐をベンチに下げたことにも「何か考えてくださいってことです」と明確なメッセージを送った。

 常勝の礎はバッテリーを中心とした「守り勝つ野球」に変わりはない。扇の要への信頼と期待が大きいゆえに、言葉には力がこもっていた。