巨人・大勢「大魔神」になれると評判も… 打たれたときのメンタルケアが大事

2022年04月19日 14時00分

連続セーブを更新中の大勢(東スポWeb)
連続セーブを更新中の大勢(東スポWeb)

【赤坂英一 赤ペン!!】守護神に抜てきされた巨人のドラフト1位ルーキー・大勢投手(22)、早くも「大魔神」のようになれると評判だ。新人として史上2人目の開幕戦セーブを挙げ、NPB新記録の9戦連続セーブもマーク。150キロ台後半の直球で抑える堂々の投げっぷりは、“元祖・大魔神”佐々木主浩(横浜、マリナーズ)をほうふつとさせる。

 桑田投手チーフコーチは開幕前から「予想以上に身体が元気でコンディションがいい」と評価。「大勢については、フォームも球種も直したりはしていません。本人とは、今(大勢が)持ってるものでやっていこうな、と話しています。やっていけなくなったら、そのときに考えような、と」

 サイドスローとスリークオーターの中間のような大勢の変則フォームは、コーチによってはイジりたくなるところだ。が、桑田コーチは大勢の素質を伸ばすことを最優先。その半面、2連投させても3連投はさせず、慎重な起用法を貫いている。

 しかし、最も重要なのは、いずれ打たれて試合に負けたときのメンタルケアだろう。過去、巨人の火消し役は、打たれたショックから立ち直れずにつぶれたケースが多い。

 大勢の背番号15の先輩、河原純一もそうだった。原監督就任1年目にクローザーを任された2002年こそ28セーブを挙げて優勝に貢献したが、この1年しかもたず。中日移籍後、私の取材に「狭い東京ドームで抑えをやるのは大変」と吐露。打たれるたびに周囲から批判されたことも、精神的にこたえたという。

 桑田コーチ自身、現役時代は何度かリリーフに失敗。00年には9回二死から登板して逆転3ランを浴び、引退前年だった先発・斎藤雅樹の勝ち星を消したこともある。

 そうした中、「プレッシャーに弱い」と言われながらも、巨人が2連覇した12、13年、2年連続セーブ王を獲得したのが西村健太朗。彼は「先輩の助言が大きかった」と、のちに振り返っている。

 抑えを任された12年の当初は、前任者の久保裕也にこう言われた。

「抑えは勝って終わればいいんだ。4―1でマウンドに上がったら4―3で勝てばいい。1点差でも勝ったらOKだから」
 打たれると、マシソンがこう諭してくれた。

「打たれたその日は十分反省すればいい。ただ、それ以上は引きずらないこと。悔やむだけ悔やんだら、翌日はしっかりと切り替えていくんだよ」

 今後、大勢が壁にぶつかったら、桑田コーチや山口コーチはどんな助言を与えるのだろうか。

 ☆あかさか・えいいち 1963年、広島県出身。法政大卒。日本文藝家協会会員。最近、Yahoo!ニュース公式コメンテーターに就任。「最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生」「プロ野球二軍監督」(講談社)など著作が電子書籍で発売中。「失われた甲子園」(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。他に「すごい!広島カープ」「2番打者論」(PHP研究所)など。

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