阪神は17日の巨人戦(甲子園)に1―3で敗れ連勝は2でストップ。相手打線を上回る8安打を放ったが9残塁の拙攻が響き、宿敵相手に悔いの残る逆転負けを喫した。

 この日、唯一の打点をマークしたのは2回の第1打席で先制の3号ソロをバックスクリーンへ叩き込んだ糸井嘉男外野手(40)。相手先発・赤星の145キロ直球を完璧に捉えた背番号7は、その後も2安打を追加し猛打賞も記録。今季最多となる4万1175人の観衆に健在を印象づけたが「勝ちに飢えているから。本当に悔しいしやっぱり勝たなあかん」と敗戦に唇をかみしめ球場を後にした。

 不惑を迎えてなお、筋骨隆々とした肉体美を誇る糸井だが、それを支える〝内臓力〟も超人級だ。今年の春季沖縄キャンプで「コアチューニング」の臨時講師としてチームに招聘された伊達弘泰氏は「筋肉の柔らかさと〝腹圧〟の高さに驚いた」と、実際にその手で糸井の肉体に触れた時の衝撃を振り返る。

 コアチューニングとはエネルギーの源である丹田と体の中心である体幹を整えることで、身体のパフォーマンスを高めるメソッド。「あおむけに寝かせた状態でおなかに手をかざし、それがどこまで沈み込むかで腹圧を測るのですが、糸井選手は私がこれまで1000人近く施術した中で、経験したことがないほどおなかが柔らかかった。内臓の状態がいいのでどこまでも手が沈む。腹式呼吸を日常的に実践し、可動域の高め方も含めた体のケアが極めて優れているのでしょう」と伊達氏は説明する。

「腹圧を向上させることは血流の良化を促し、自身の体を治癒する方向へつながっていく。良質な呼吸をすることで脳と筋肉の回路がつながり、アスリートのパフォーマンスが向上すると我々は解釈しています」(伊達氏)。40歳となった今も第一線のフィールドプレーヤーとしてグラウンドを駆け回る糸井。良質な呼吸と極上の内臓が超人を支えている。