阪神は15日の巨人戦(甲子園)に4―1で勝利し、待望の今季2勝目をマーク。引き分けを挟んだ連敗を6で止めた。今季初登板初先発となった青柳が8回1失点の力投を披露し、勝ち投手となった。

 直近5試合でわずか3得点しか挙げられていなかったチームを救ったのは、やはり背番号8だった。つながらぬ打線を活性化させるため、前戦14日の中日戦(バンテリン)に続きこの日も「2番・右翼」として起用された佐藤輝明内野手(22)が5回に決勝の4号2ランをマーク。0―1の相手エース・菅野の投じた138キロスライダーを右翼席へ運び、久々の勝利を虎党へ、そして矢野監督へプレゼントした。

 この日、球場上空に吹いた風は左打者にとってアゲンストとなる甲子園名物・浜風とは逆方向へ吹く文字通りの〝追い風〟。お立ち台に上がった佐藤輝は「めちゃくちゃうれしいです。点が欲しい場面だったので必死で食らいついた結果、風に乗って入ってくれた」と天運にも感謝。「波に乗って明日も明後日も勝ちたいです!」と球場のファンたちへここからの逆襲を誓った。

 遠かった白星を届けてくれた佐藤輝を矢野監督も称賛。「テルが打つと(球場の)ムードが変わる。そういう力を持った選手。追い込まれてからホームランにできるのは大きな魅力」とし、チームの若き主砲に最敬礼した。