ビッグボスさまさまか――。西武が13日の日本ハム戦(ベルーナ)を4―3で制した。山川、森を欠く中で2番・岸、3番・オグレディ、4番・呉念庭の新打線が機能した。初回、3回に打線がつながりオグレディの2二塁打などで4点を取って流れをつかみ、8回以降を平良、増田の方程式で逃げ切った。

 9回は増田が先頭の野村に安打を許し、源田の落球もあって一死二、三塁のピンチを招いたが、一度も勝ち越しを許さなかったのはビッグボスの〝おかげ〟でもあった。立ち上がりに難があり、四球で走者をためて長打を食らう〝持病〟を抱える先発・松本がこの日は初回を7球で三者凡退に料理。「ストライクが来たら初球からガンガン行きなさい!」という日本ハム野手陣に浸透するビッグボスイズムに助けられ、1番・浅間は初球(二ゴロ)、2番・松本は3球目(二ゴロ)、3番・近藤が3球目(左飛)と簡単に凡打に倒れてくれた。

 苦手な立ち上がりを難なくクリアした松本は7回5安打3失点で今季2勝目をマーク。辻発彦監督(63)も「(松本は)今日の試合にかける気持ちが非常に出ていた。その中で日本ハムさんの積極的なファーストストライクを打ってくるというところにも助けられて、しっかり腕を振って投げた結果が(93球と)球数も少ない好投につながった」と敵軍への感謝を忘れなかった。