今までのモヤモヤは何だったのか…。巨人が沖縄の公式戦では初の主催試合として行った12日のDeNA戦(那覇)に10―4で圧勝。再び首位に返り咲いた。

 終わってみれば、先発全員安打に今季最多の13安打で初の2桁得点。6戦連続3得点以下で苦しんできたが、ここ最近の憂さを晴らすかのように打ちまくった。試合後、原辰徳監督(63)が流れを変えたポイントに挙げたのは「丸の2ランも大きかったし、その後の(戸郷の)タイムリーも。あのイニングはやっぱり大きかったでしょうな」と語った。

 丸に2戦連続の一発が飛び出したのは2―2の同点に追いつかれた直後の3回。2ストライクと追い込まれ、内角へ食い込むカットボールをライナーで右翼席へ突き刺した。その後、さらに攻撃がつながりこの回だけで4点を挙げ、一気に突き放した。

 殊勲打の丸は「本当に体がうまい具合に(反応してくれた)。ここのところ、勝っている試合でも野手陣からしたらフラストレーションのたまる試合が続いていたので、投手が楽に投げられることができた。たまたまですけど、結果的に勝ち越すことができたので良かったなと思っています」と目尻を下げた。

 かといって浮かれることはない。「100点はないですからね。(現役が)終わるまでそういうのはないと思うので『さらに』ですね」。前日11日に33歳となった背番号8が進化を止めることはない。