巨人V9時代のエースで野球評論家の堀内恒夫氏(74)が8日に自身のブログを更新。同日のヤクルト戦(東京ドーム)で負傷降板した菅野智之投手(32)について、エースがゆえの思いをつづった。

 菅野は5回に青木が放ったピッチャー返しをトラップするような形で自身の右足に当て、駆けつけたトレーナーの肩を借りながらベンチに下がり、そのまま降板。向かった先の病院では骨折ではなく打撲と診断された。

 堀内氏は「菅野は青木くんの打球が自分の方に向かってきて体が自然に動いたのかもしれない」と安打を防ぎたい投手心理に理解しつつ「でも、左足に重心が乗っかっているタイミングでボールは右側にきた。グラブでは間に合わない。もうね、こういう時は手も足も出しちゃダメ」とあえて忠告した。

 さらに「菅野も痛い思いをしているし、ボールから逃げない姿勢、気持ちはわかる。俺もそうしてきた」と自らの経験に照らしながら思いをくんだ上で「菅野がこうしてケガをして抜けるチームはもっと痛い。まずは自分の体を守ること。特に菅野はエースなんだから。チームに赤信号が点りますよ。それをわかってほしい」と強調した。

 骨折による離脱は回避できた模様だが、次回登板については首脳陣が菅野の状態をみて慎重に判断する方針。堀内氏は「たいした打撲じゃないといいけど」と大黒柱の今後を案じている。