【インハイアウトロー 加藤伸一】ソフトバンクとの開幕3連戦で「遊びます」と宣言していた新庄監督率いる日本ハムが3連敗を喫した。新人の北山を開幕投手に指名し、2戦目以降も先発を託したのは救援での起用が主となりそうな堀と吉田。栗山前監督も「ショートスターター」を起用することはあったが、それとも違うような気がする。2番手以降の投手リレーも意図や意味がよく分からなかった。

 初戦では昨季抑えを務めた杉浦から西村に代えてガルビスの逆転満塁弾を浴び、2戦目は1―1の5回に昨秋のソフトバンク戦2試合で打たれているイメージがある河野を投入して一挙5点を失った。一時は盛り返しても想像がつく結果に終わっては、奇襲でも奇策でもない。

 やっている選手は大変だと思う。先発には先発の、救援には救援の調整法というものがある。年間を通じて開幕3連戦のような戦いをするわけではないだろうが、しっかりと首脳陣の考えを説明してあげないと選手はついていけない。

 一方、オープン戦で一抹の不安を残していたソフトバンクはいい戦いができた。森に2つとモイネロに1つセーブがつき、新加入の又吉は2試合で無失点投球。育成から這い上がった藤井に白星がついたことも含め、結果が伴うことで地に足をつけて戦えるのは大きい。

 打線にも活気がある。今週のロッテ、楽天と続くロード6連戦にも弾みがつき、藤本新監督もホッとひと安心というところだろう。(本紙評論家)