チームへの貢献は投げるだけではない。広島の栗林良吏投手(25)が2年目も〝ハッスル〟を誓っている。ルーキーイヤーの昨季は53試合に登板し0勝1敗37セーブ、防御率は0・86。セーブ機会での失敗は一度もなかった。

 そんなコイの守護神は今季について「メリハリが大事だと思う」と話す。「ゼロを目指すところは目指すんですけど、やっぱり最少失点っていうところをしっかりやっていきたいなと思います」と〝失敗しない男〟の継続を誓った。

 そんな栗林は投球以外の面でもチームにいい影響を与えている。それが中継ぎの後輩へのちょっとした声かけだ。ドラ1・黒原のキャッチボール、ブルペンを見た際には「いい球、投げてるね」「自信持って投げれば大丈夫だよ」。

 黒原は「尊敬している先輩にそう言っていただけるのは自分にとってもすごく自信になります」と感激の面持ち。またドラ5・松本にはフォークについて聞かれ、アドバイス。松本は「使い方や考え方は参考にさせてもらいました」と感謝する。

 また松本には栗林に言われて心に刺さった言葉がある。「自分がどれだけ苦手なことでも、打者が苦手っていうことがあれば投げないといけない」。松本は「そういうことがプロでは大事なんだなと思いました」と語る。

 そんな後輩たちの反応にも栗林は「みんなが活躍するとチームが勝てる確率が上がりますし、自分の経験が生きるのであればいいなと思う」と謙虚に語った。コイの守護神は栗林〝先輩〟としても今季はフル回転となりそうだ。