原巨人 今年のサプライズ1番は? 記憶に残る07年由伸の仰天開幕弾

2022年03月15日 14時00分

07年の開幕戦で先頭打者弾を放った高橋由伸(東スポWeb)
07年の開幕戦で先頭打者弾を放った高橋由伸(東スポWeb)

【赤坂英一 赤ペン!!】やはり巨人の開幕1番は丸ではなく坂本か。

 12日のオリックスとのオープン戦で、原監督は今年初めて坂本を1番で起用。それまでの1番・丸を本職3番に戻したのを見てそう思った。

 25日に対戦する中日の開幕投手は左腕の大野雄。巨人の主力では昨季対戦成績16打数2安打の丸より、18打数5安打の坂本の方がまだ相性がいい。吉川、松原はともに昨季1安打。本来は13打数6安打と大野雄を打ち込んでいた梶谷がいまだに故障で不在だから、坂本しか適任者が残っていないのである。

 しかし、坂本も今年は33歳。2009年、10年と1番を打った経験があるとはいえ、10年以上前だ。「シーズン通してのリードオフマンは体力的に厳しいのではないか」と指摘する声もある。
 そこで思い出されるのが07年の“サプライズ・スタメン”1番・高橋由伸だ。開幕前、原監督は突然「1番はヨシノブでいく!」と決断。相手のDeNAやファンだけではなく、味方の選手やコーチをも仰天させた。

 当時、高橋由はすでに32歳で、前年の06年は左脇腹肉離れや左肩打撲で再三離脱。1番はプロではもちろん高校、大学でも打ったことがない。

 ところが、いざ開幕戦に出場したら、開幕投手・三浦(現DeNA監督)の初球を右翼席に叩き込む先制本塁打。これはセ・リーグ史上初の開幕戦先頭打者初球本塁打で、初回先頭打者本塁打9本の日本記録まで打ち立てた。さらに1番で114試合に出場し、立派に役割を果たしたのだ。

 振り返れば、原監督の“ヒラメキ1番”は就任1年目の02年から。当時は「(左の)清水を1番に固定する。相手投手が左でも代えない」とキャンプから公言。が、開幕戦の相手、阪神の先発が井川、ムーアと2戦連続で左と判明すると、にわかに発言がブレ始めた。

 そこで私が「本当は(右の)二岡を1番にしたいのでは?」と聞いたら、「そういう質問に答えるのは非常に策のないことだからね」と明言せず。案の定、開幕2試合では二岡を1番で使った。

 しかし、3試合目からは公約通り清水を1番に固定。張り切った清水はリーグ最多の191安打を記録し、この年の独走優勝に大きく貢献した。

 一方で、原監督は08年、鈴木尚48試合、高橋由36試合、亀井30試合、坂本19試合など、1番を計9人で使い分けて優勝している。さて、今シーズンはどんな“サプライズ1番”を見せてくれるだろうか。

 ☆あかさか・えいいち 1963年、広島県出身。法政大卒。日本文藝家協会会員。最近、Yahoo!ニュース公式コメンテーターに就任。「最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生」「プロ野球二軍監督」(講談社)など著作が電子書籍で発売中。「失われた甲子園」(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。他に「すごい!広島カープ」「2番打者論」(PHP研究所)など。

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