正義、頼むぞ――。ソフトバンク宮崎春季キャンプの2日、侍ジャパン・栗山英樹監督(60)が視察に訪れた。

 球界全体で若い力の台頭を望む侍指揮官は、今季ホークスで最もブレークが期待されている田中正義投手(27)について言及。「ねえ、頼むよ! ホントに頼みます。どっかでブレークするはずだと、相手(昨季まで日本ハム監督)としては見てたんで」と、創価高校の後輩でもある剛腕に猛ハッパをかけた。

 2016年ドラフト1位で5球団が競合した際に、くじ引き役に立った。あの時は縁がなかったが、才能が開花すれば同じジャパンのユニホームに袖を通して戦うだけの資質は十分と認めているだけに、言葉には思いがあふれた。

 プロ入り後ケガに悩まされたが、昨季は中継ぎで18試合に登板して確かなステップを踏んだ田中。「ブレークすると思って練習しないと、ブレークしないと思う。しっかりイメージできるところまで持っていきたいです」と、先輩の思いにこたえる飛躍を誓った。