今年限りでオーナー職を退任するオリックスの宮内義彦オーナー(86)がメジャー挑戦を夢見る山本由伸投手(23)と吉田正尚外野手(28)に「ずっとチームにいるという前提で考えている」と〝生涯オリックス〟を熱望した。

 チームの投打の軸であり、日本を代表する選手の2人は将来的なメジャー挑戦を思い描いている。特に山本は昨季のタイトルを総ナメにし、今後に注目が集まるが…。

 宮内オーナーは吉田正を「吉田選手は大ケガして残念だったが、頑張って首位打者を取った。彼の力強さは両リーグの中でも稀有な才能。人はマネできない。年齢から言ってもまだ伸びる」と評し、山本についても「七色の魔球の投手がいたけど、現代版。1つ1つ完成度が高く、きっちりコントロールされている。しかもスピードもある。この2人を見ると非常に安定度が高い。まだ上にいける」と絶賛。そのうえで「この2人についてはずっといるという前提で考えております」と〝クギ〟を刺した。

 かつて7年連続首位打者を獲得したイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)がポスティングシステムでメジャーに移籍し、宮内オーナーとは今も交流を続けている。しかし、吉田正と山本はまだまだチームに欠かすことのできない存在だけに、簡単にクビをタテに振るわけにはいかないようだ。