広島の野間峻祥外野手(28)が勝負の一年を迎える。今季は昨季の鈴木誠から野手主将を引き継ぎ、投手主将の九里とともにチームを引っ張る立場にある。ただ、レギュラーを確約された立場にないのは自身が一番認識している。

「まずはレギュラーをしっかり取れるようにアピールしないといけない」と野間。結果がすべてのプロの世界だけに「後輩たちに言えるようになるには自分も責任を持ってワンプレーをやっていかないといけない」と厳しい覚悟を持って臨む。

 理想として追い求めるのは新井貴浩氏(44)の姿だ。新井氏とは4年間、チームメートとして過ごした。新井氏が引退した2018年に野間はプロ入り初の規定打席に到達。ほとんど一軍で過ごした2018年は多くのことを学ぶ一年になった。

「気になったことがあれば新井さんに『どういう意識でやっていますか?』と聞いても返してくれた。本当に頼りになります」と野間。そして言葉以上にその背中に刺激を受けた。広島に新井氏が戻ってきたのは38歳のシーズンだった。

 野間は「一塁まで全力疾走する、守備も飛びついていく執念、泥だらけになってあの年でやられている姿勢ですね。やっぱりすごいなと思いましたし、自分のやらないといけないと思いました」と改めて新井氏のすごみを認識している。

「もう不細工でもいいし、何でもいいからとにかく必死にやる姿勢はもっと出してやらないといけないのかなと思っています。(今年は)そういう姿勢を変えていければ」と強く心に誓っている。ひたすら前進。そんなシーズンにする。