〝らしさ〟全開の巨人・中田翔に期待される打棒復活と「背番号10再生」

2022年01月14日 05時15分

昨季からの逆襲に期待がかかる巨人・中田翔(球団提供)
昨季からの逆襲に期待がかかる巨人・中田翔(球団提供)

 今年はひと味違いそうだ。巨人・中田翔内野手(32)が復活のノロシを上げた。13日に自主トレ先の沖縄・石垣島でリモート取材に応じ、大胆発言から自虐ネタまで〝らしさ〟全開。打撃不振にあえいだ昨季からの逆襲に期待がかかる一方で、その背中には重い十字架を背負う。戦力として機能するだけでなく、もう一つの「使命」も託されている。

 新天地で周囲に気を使い、どこかおとなしかった中田の姿はもうどこにもなかった。「今は自信しかないので。今までの中田翔に戻っているはずです」。92キロまで落ち込んだ体重も、本人の理想とほぼ同じ「109キロ」まで回復させた。自主トレに同行する高卒2年目の秋広らの食事を含めた費用を負担し「本当にちょっと破産しかけているんだけども…。年俸下がったんで(笑い)。米を送ってください、みなさん」と報道陣に〝おねだり〟。昨季年俸3億4000万円から1億5000万円(いずれも推定)となった大減俸を逆手にとった自虐ネタで笑いを誘った。

 堅実な一塁守備に加えて、パ・リーグで3度の打点王(2014年、16年、20年)に輝いた中田が復活すればチームのV奪回へ近づく。戦力となることはもちろんだが、中田には別の期待も込められている。それが背番号10の〝再生〟だ。

 かつては、歴代最多安打記録「3085安打」を持つ張本勲(1976年~79年)や「満塁男」こと駒田徳広(現三軍監督=88年~93年)らが背負い、近年では阿部慎之助(現一軍作戦兼ディフェンスチーフコーチ)が01年の入団から引退する19年まで背負った重みのある背番号だ。

 20年こそ空き番となったが、1年間の空白を経て昨季は新助っ人のスモークがつけた。当初から球団内にも「ちょっと早すぎるんじゃないか。できれば、生え抜きに争ってほしいけど…」といった声もあったなか、スモークは家族との生活を選んで6月に退団してしまった。

 再び空き番となった10番をどうすべきか――。当時、球団関係者は「もう少なくとも今年はこのままにしておこうと。10番に見合う選手が出てきたり、入ってきたりしたら、またその時に考えようと」と〝欠番化〟する方針を明かしていた。しかし、8月に中田がトレードで日本ハムから電撃加入。急きょ方針転換し、背番号10が日の目を見ることになったわけだが、中田は出場34試合で打率1割5分4厘、3本塁打、7打点の成績に終わった。

 もはや結果で示すしかない。中田は一塁の定位置争いにも「周りはすごい選手ばかりですけど、引け目に感じることは何一つない」と気合十分。打棒復活で、背番号の輝きも取り戻せるか。

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