ギータ、人生の夢をかなえられるか。ソフトバンク・柳田悠岐外野手(33)が12日に佐賀・嬉野市で自主トレを公開した。今季から人生初の「主将」に就任にする鷹の大砲は「ホームラン40本打ちたいです」と堂々と宣言した。

 最初の1時間をみっちりランニング系のメニューにあてた主砲の体は引き締まり、競走馬のような張りがあった。ここまでのトレーニングの成果を「ばっちりです」と即答。若手時代から世話になり、恩義を感じている藤本監督を「胴上げしたい」と意気込むキャプテンの鼻息はすでに荒いが、張り切るのはそれだけが理由ではなかった。

 キャリアハイの40本塁打を打てば、鷹がV奪回に近づくのは間違いない。そんなギータを後押しする運命的な〝お告げ〟が新年早々にあった。縁をつないだのは、2018年から一緒に自主トレを行っている西武・戸川だ。実家は、あのG1通算6勝の名馬モーリスなどを輩出した競走馬育成牧場「戸川牧場」。球界屈指の競馬ファンである柳田に最高のニンジンがぶら下げられていた。「戸川の父ちゃんに『40本打ったら馬ください』って言ったら、いいよって言われまして。マジで40発、打ちます」。

 本業から離れた際に現役引退後の話を振ると「人生の夢」として馬主への憧れを口にしたこともあった柳田。それだけに「まだ見えないとこやったんすけど、奇跡のチャンスが来るかもしれないっていう感じです」。自己最多36発を超えるのは自分次第だ。「戸川牧場に行きたいっすわ、オフシーズン。それがモチベーションです」。

 やる気MAXで迎える2022年。きっと、ウマくいくはずだ。