ソフトバンクの韋駄天・周東佑京内野手(25)が「自己改革」で復権を誓った。4日はペイペイドームで自主トレを行い、昨年9月に手術した右肩のリハビリ中ながら精力的に汗を流した。年末年始は実家のある群馬に帰省せず、福岡に残ってトレーニングに集中。このオフ分厚くなった肉体に「ちょっとは変わりました」と表情は明るかった。

 4年目の昨季はレギュラー定着が期待されながら、開幕から打撃不振に陥り、打率2割1厘と低迷。一昨年、50盗塁で初タイトルを手にした韋駄天にとっては耐えがたいシーズンだった。初詣では「もう肩が痛くなりませんように、野球ができますように」と高望みせず手を合わせたという。「焦らずやったほうが逆に早くリハビリを進められるのかなと思って。焦らずにいきたい」。宮崎春季キャンプに照準を合わせつつ、着実に階段を上っている。

 手術後ふさぎがちなリハビリ過程でも努めて明るさを失わなかった周東。世の中が仕事初めのこの日、今年のテーマを漢字一字で「変」と決めた。「もう若手と言ってもらえる歳でもない。自分の中でも変わっていかないといけない。考え方もそうだし、チーム内の立場もそうだし、いろんな面で変わんないといけない」。自己改革への意欲を一字に込めた。

 打撃開眼のため〝相棒〟を変えることも決めた。「去年ケガする前に晃さんに借りて、ファームでそこそこ打てていた時の感覚がすごく良かったので」と、新シーズンは操作性を重視した中村晃モデルのバットで勝負する。

 かねて「僕の代わりなんていくらでもいる」と言い続けてきた周東。ただ、唯一無二の韋駄天であることは、敵も味方もみんな知っている。心と体がたくましくなり、技を磨く――。常勝復活に「周東復権」は不可欠だ。