巨人・山口俊投手(34)が16日、東京・大手町の球団事務所で来季契約交渉を行い、3000万円から倍増となる6000万円で更改した。

 6月に巨人に再入団し、復帰初戦となった同月23日のDeNA戦(富山)は6回途中1失点でさっそく勝ち投手となったが、最終的には2勝8敗、防御率3・56の成績でシーズンを終えた。

 山口はポスティングシステムでのメジャー移籍前に在籍した「18年、19年も含めて評価していただいた」と感謝しきりだったが、やはり自身の成績には「正直、不本意でした」。それだけに「貯金をつくる、チームを勝たせるピッチングを求められている立場だと思うので、来シーズンは勝ち負け、イニング数にこだわってやっていきたい」と気合を入れ直した。

 最後に勝利は7月7日の中日戦(東京ドーム)までさかのぼる。特に後半戦は打線の援護に恵まれない登板が多かったが、言い訳にすることはなかった。「まず先取点を取られてしまっているということ。何とか先取点を取ってもらえるまで我慢できれば、また結果も変わっていたと思いますし。来年は何とか辛抱強いピッチングをしていかないと、いい形でチームに勢いをつけられないのかなと感じています」。

 勝利の美酒から遠ざかったままでの越年となるが、来季は心機一転、背番号を「99」から「17」に変更する。背番号17は今季まで現役だった大竹寛がつけ、かつては沢村栄治、スタルヒン、槙原寛己、高橋尚成ら名投手が背負ってきた。再入団時の際、背番号99に決まったことには「特に意味はないですけど…」と笑い飛ばしたが、今回は違う。「槙原さんのイメージが強いですし、大竹さんもつけていましたし。17番という番号を巨人のいい番号として受け継げるように結果で示せたら」と背筋を伸ばしていた。