不退転の決意で臨む。広島・長野久義外野手(37)が16日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、4500万円減の年俸1億2000万円でサインした。今季は71試合の出場で打率2割1分6厘、2本塁打、13打点だった。

 プロ12年目で出場試合数は自己最少で、成績はすべて自己ワースト。長野は「個人的な成績も申し訳なかったのもあります」と話し「試合に出ないとおもしろくないし、勝たないとおもしろくない」と厳しい表情で振り返った。

 ヤクルトとオリックスが戦った日本シリーズを観戦したという長野は「あれですごく(刺激を)感じた選手がいると思う。僕たちもヤクルトと対戦して、すごく勢いのあるいいチームだった。みんなで頑張ってヤクルトを倒したい」とも語った。

 そんな長野がこの日、プライドをのぞかせたのがドラフト6位の末包昇大外野手(25=大阪ガス)だ。長野と同じ社会人出身、右打ちの外野手というルーキーに「楽しみです」とにやりと笑うと、自ら末包の話題を切り出した。

 ゴルフが趣味の末包が350ヤードを飛ばすという記事を見た長野は「350ヤード? 25歳? 僕もそれぐらいの時期だったら400くらいは飛ばしてたから」と真顔で冗談を飛ばし、一回り違う新人に謎の対抗心を燃やしていた。

 チーム最年長だが「〝最年長〟のまっちゃん(松山)先頭にね。少しでも盛り上げられるように頑張ります」と言い切った。「鈴木さん(球団本部長)からもまだまだやれるし、頑張らないと、と声を掛けてもらったので」と語った長野がカープの来季の浮上のカギとなりそうだ。

(金額は推定)