今季活躍した選手を表彰するNPBアワーズが15日、都内で行われ西武のドラフト1位・渡部健人内野手(22)がイースタン・リーグで2冠王(本塁打、打点)を獲得した。

 今季、ファームで90試合に出場し打率2割2分8厘、19本塁打、64打点で2冠を獲得した渡部は「タイトルを獲ったんですけど、あくまでファーム。(来年は)一軍で獲って、しっかり数字を残したいと思う」と2年目の飛躍を誓った。

 二軍ではタイトルホルダーとなった渡部だが、投手のグレードが上がる一軍ではサッパリ。

「7番・指名打者」でプロデビューした4月4日のソフトバンク戦(ペイペイ)では、日米通算148勝左腕・和田毅投手(40)からプロ1号となる2ランを放つもそこまで。6試合(17打席)の成績は打率6分3厘、1本塁打、2打点、7三振と課題は歴然だった。

 渡部は「(一軍は)ピッチャーの球威が全然違う。真っすぐを張っていて、それを仕留めきれないのが一番のカベだと思う」と語り、秋季キャンプから取り組むフォーム改造についてこう続けた。

「フォーム的には中村さんのようなイメージ。自分の場合は上(半身)を柔らかく使うように。(中村さんとは)シーズン中もキャンプの時も全然話すことができなかったので、自分で動画を見ながら参考にしてやっていました」

 同じチームに在籍していながら、近くて遠い存在のレジェンド・中村剛也内野手(38)のエキスを少しでも吸収するために来季は一軍定着を目指す。

「まずはキャンプを一軍でスタートして、しっかりアピールしたい。その上でしっかりチームの戦力になれるように」と語る渡部。この世代交代はチームが優勝争いの場に復帰する意味でも重要なポイントになってくる。