流出の可能性あった!? 鷹のエース・千賀が条件付き5年契約で残留の「背景」

2021年12月06日 05時15分

来季の目標を書いた色紙を手にポーズをとる千賀(東スポWeb)
来季の目標を書いた色紙を手にポーズをとる千賀(東スポWeb)

 国内FA権を取得していたソフトバンク・千賀滉大投手(28)が、5日にFA権を行使せず残留することを発表した。ペイペイドームで契約を更改し、新たに変動制の5年契約を締結。初年度の来季年俸は2億円アップの6億円となる。かねてメジャー志望の強い右腕は順調なら来季中に海外FA権を取得予定で、メジャー挑戦の際だけに限り、途中で契約の見直しや破棄ができる「オプトアウト」の条項がついた。選手、球団双方にメリットのある大型契約に至った背景とは――。

 鷹のエースが夢への挑戦権を残しつつ、5年契約を交わした。今季は前半戦こそケガに泣いたが、復帰後は日本代表として東京五輪で金メダル獲得に貢献。後半戦は完全復活を見せ、6年連続2桁勝利となる10勝を挙げてエースのプライドを示した。

 今年10月に国内FA権を取得し、来季中に海外FA権を取得する見込み。今オフの球団との交渉のゆくえは、メジャーも含めた球界内で大きな注目を集めていた。

 選手、球団双方にとって意義あるものだった。三笠GMは交渉の経緯について「ご存じの通り、彼はメジャーでプレーしたいという希望がある。我々としてはずっとホークスでプレーしてくれることが一番。その2つをかなえる。両者で意見交換した中で至った結論がこのような契約になってうれしく思う。契約破棄権は付いているものの、彼がメジャーに挑戦しないという時にプレーするのがホークスであるということ」と、球団のメリットを端的に説明した。

〝可能性〟でいえば、今回は単年契約を結び、来オフ海外FA権を行使した際、何らかの不測の事態でメジャー球団との交渉が不調に終わった場合、ポスティングに寛容的な国内他球団への移籍もないわけではなかった。そうした可能性を排除した上で〝円満〟にオプトアウト付きの複数年契約でまとめた意義は大きい。

 一方、今季の千賀は左足首の靱帯を損傷して復帰に3か月を要した。グラウンド上での故障、けがにより登録抹消された選手を救済する「故障者特例措置制度」はあるものの、2年続けての適用はルールとして認められていない。この日、千賀は「いつ野球選手は大きなケガをするか分からないし、どういうふうになるかは本当に試合が終わってみないと分からない。今年はそう思わされたシーズンだった」とも話したが、だからこそ球団の高い評価の表れでもあるオプトアウト付きの5年契約は千賀サイドも意気に感じるところだろう。

 恩義ある球団への愛着の強い千賀。「今までの数字を全部ぶち抜くぐらいの気持ちでいきたい」。夢を追いながら、来季もチームのために懸命に腕を振る。

=金額は推定=

関連タグ: