鷹のエース・千賀滉大はなぜ〝未完の大器〟田中正義を弟子入りさせたのか

2021年12月05日 22時01分

ソフトバンクの日本人投手最高年俸となった千賀(東スポWeb)
ソフトバンクの日本人投手最高年俸となった千賀(東スポWeb)

 鷹のエースが「未完の大器」にこれ以上ない刺激を入れた――。今季国内FA権を取得したソフトバンク・千賀滉大投手(28)が5日、ペイペイドームで契約を更改。国内FA権を行使せず、新たに変動制の5年契約を結んだ。海外FA権を取得してメジャー挑戦する際に限り契約破棄が認められる「オプトアウト」付きの大型契約。初年度の来季年俸は2億円アップの推定6億円で、球団の日本人投手最高年俸となった。

 名実ともに鷹の絶対エースとなった右腕は、会見でかねて気にかけてきた後輩へ強烈なメッセージを送った。その相手は、来年1月に沖縄・宮古島で行う自主トレに帯同する田中正義投手(27)。「正義に関してはすごい積極的に話をしに来てくれた。本人も来年先発でやらなくちゃいけない、やりたいと思っている気持ちを持っている。そういう中で(助言を求めて)いろいろ話を聞きに来てくれた。ファンの方もそうだと思うし(周りの)選手もそうだけど、本人だけがたぶん不安がっているだけであって、みんなが正義のことはすごいと思っている。本人が常に〝試合に投げて勝てるのが当たり前〟くらいのマインドになったら、すごい選手になると思っている。誰もが認める選手なんで、ローテーションに入って一緒に活躍できるように切磋琢磨しながら負けないように頑張っていきたい」

 エースがこれほどまでに力強く後輩にメッセージを送ることは珍しい。かねて千賀が大切にしていることは野球に向き合う姿勢。自身が育成から這い上がって立身出世を果たしただけに、時間の使い方や野球への取り組み方は人一倍厳しい。そんな千賀から見ても、潜在能力に加えて愚直に野球に向き合う田中の姿は成長を後押ししたくなる存在だった。

 田中は千賀塾帯同について「千賀さんの野球に対する取り組み、あれだけチームを背負って投げている方の姿勢を勉強させてもらいたいと思ったのが一番」と、なぜエースが自分を受け入れてくれたのかを理解している。今回、注目を集めた契約更改会見でこれほどまでに熱い言葉をかけてくれたことに、田中自身も改めて感じるものがあるはずだ。

 言動、立ち居振る舞いでチームを鼓舞したり好影響を与える存在が「エース」。千賀は夢を追いつつ、来季、さらにその先を見据えて鷹に貢献するつもりだ。

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