中日・立浪和義新監督(52)の決断の早さが注目されている。 

 ナゴヤ球場での秋季キャンプを打ち上げた26日に、高卒3年目の根尾昂内野手(21)について「もう来年からは外野一本で勝負させます。ライトです」と公表。この日の昼に根尾本人に通達し、その際の反応を指揮官は「『分かりました』と。嫌ですとは言わなかった」と明かす。

 今キャンプでの動きを見極め、来春のキャンプインまでに一本化する方針を示唆していたが電撃即決。「これからオフに向かっていく上で、外野で来年勝負することが(早く)分かった方がいいと思って。内野も外野もやってきて中途半端ではいけない。内野もうまくなっているが、外野の方が彼の肩とかが生きる。3年間、いろんなことで悩んできたと思うが、打てれば、当然競争となるが、レギュラーのチャンスが多いので」と理由を説明した。

 入団以来、遊撃一本にこだわり続けてきた根尾だけに「ショートで出たいという気持ちは、もちろんあるし、そうなるのが僕の中では一番強い」と今でも未練は隠せない。それでも「今、チームとして求められているのは打撃。今年も外野を守らせてもらって、チームの力にちょっとはなれるかなという成果とか、収穫はあった。どこでもという言い方はよくないかもしれないが、とにかく打って貢献できるようにというのが、今は一番かなと思っている」と気持ちを切り替えている。

 チーム関係者は「根尾にとってはショックかもしれないが、正直、ショートは京田とは守備の差がかなりある。今後は立浪監督の見切りの早さに奮起してどこまでやれるか。外野でも新人のブライト、鵜飼、福元と右の大砲が3人も入ってくるし、内野以上に競争はシ烈で甘くない。福留もショートから外野にコンバートされて開花したけど、そうなってほしい」と期待を寄せている。

「ライトは2人守れないし、各ポジションは1人。同じチームメートには負けてられないし、とにかく開幕スタメンを取って、1年間一軍の舞台で活躍し続けられるようにしたい」と意気込む根尾の、来季右翼のレギュラー奪取はなるか。