この悔しさを来季の原動力に――。巨人・岡本和真内野手(25)が24日の秋季練習(ジャイアンツ球場)から本隊に合流した。

 久しぶりに心地よさそうに汗をぬぐった。ウオーミングアップこそ別メニューで行ったが、守備練習では同じ組で回った石川に「和真、デカいわ~」とメガトンボディーをイジられつつノックを受け、これまで控えめだった送球も無難にこなした。室内練習場では、打撃投手とカーブマシンの球をフルスイングではじき返す場面も。これから本格化する自主トレ期間を前に、いよいよ全快モードに近づき「本隊に合流して気持ちいいです」と屈託のない笑顔も戻った。

 ただ、胸の奥には悔しさが残る。CSファーストステージ前の10月31日の練習中に左わき腹を負傷。岡本和は「もともと(日本シリーズが開幕する)20日をメドに」と懸命な治療を施すなど手を尽くしてきたが、自らがグラウンドに立つ前にチームがファイナルで敗れ去った。CS期間中はチームには帯同していたため、球場内のテレビで同僚たちの戦いを見守ることしかできなかった。それだけに来季にかける思いは強い。

「それはもちろん、そこを目指して頑張りたい」。岡本和が言った「そこ」とは日本シリーズの舞台。まずは日本一の挑戦権を得るため、自主トレで「基本に戻ってしっかりやりたい」と地道にキバを研いでいく。