ソフトバンク・甲斐拓也捕手(29)が今オフ「己の戦い」に挑む。宮崎秋季キャンプ(生目の杜運動公園)第3クール最終日の16日、甲斐ら主力の一部は一足先にキャンプを打ち上げた。この秋は「もう一回、自分の体を見つめ直したい」と減量に取り組んだ。

 午前は有酸素運動中心のメニューでたっぷり汗をかいた。藤本監督とのキャンプ前の面談で、体にキレを出すため3キロの減量を計画。定期的に行ってきたインボディ(体組成)測定の結果を見返し、コンディショニングトレーナーらの意見を参考に軽量化を決意した。

「オフというのはなんとでも自分次第で変えられる」。そう自ら言い聞かせた甲斐。プライベートの時間が増えるオフは「食の誘惑」との戦いを覚悟している。藤本監督から「ちょっと太りすぎ」と指摘された肉付きのよさを「食べちゃうんでしょうね。単純にお米を」と端的に分析。大好物の米を我慢することが肝心と心得ている。「今日帰りますけど、ご飯をつくってくれる奥さんに話をします」。白米がよく進む料理を食卓に並べてくれる愛妻と〝作戦会議〟を開き「奥さんが考えてやってくれるんで家族で頑張ります」と、甲斐家一丸での減量成功を誓った。

 今季は3年連続2桁本塁打をマークする一方で、打率2割2分7厘と低迷。今キャンプは軽量化への取り組みとともに、打撃アプローチも変えた。このオフは家族の支えで欲を断ち、スリムな体で逆襲の準備を整える。