42年ぶりの最下位に沈んだ西武・辻発彦監督(63)が16日、都内の西武ホールディングス本社を訪れ、後藤高志オーナー(72)にシーズン終了報告を行った。

 報告後、辻監督は「今シーズン、この成績でまずは申し訳ありませんでしたという話をして、その要因として(主力に故障者続出で)戦力的にも苦しかった。なかなか粘れなかったという話をさせていただきました」と会見を切り出した。

 一方で「今年こういう形になったので若い選手にチャンスが増えた。その選手たちが経験を積んでチームとしては来季に向けて大きなプラスになった。来シーズンはとにかく新しい外国人も来るでしょうし、ドラフトでもいい選手が獲れたので、本当に優勝目指して頑張ります」とコメント。不幸中の幸いで若手の底上げが進んだことを光明に、最下位からのV字回復を約束した。

 その中で、現在行われている秋季キャンプについては新任の松井稼頭央ヘッドコーチ(46)に大きな権限を与え、練習メニューも一任している。

 これについて、辻監督は「これが本来の姿かなと思います。監督はもう用無しですよ(笑い)。寝てりゃいいかな。これが本当だと思います。ここという時には監督ですから。そういうところもヘッドにはしっかり話をして、お前たちコーチがしっかり考えてメニューを組んでしっかりやってくれと。確認にはしっかり来ますから。このオフは大事だということで遅くなるまで頑張ってくれていますし、楽しみですよ」と将来的に後継者となる松井ヘッドへの信頼も口にした。

 この後進育成に、後藤オーナーも「辻監督はライオンズの監督になるまでは、侍ジャパンでも中日でもずっとコーチだった。だからコーチの気持ちも十分に分かる人。そういったところで、若いコーチとのコミュニケーション、さらに高みを目指す、例えば監督とかの教育指導というものもしっかりやってもらいたい」と指導者の育成面についての期待も語っていた。