8年ぶりのBクラスに沈んだソフトバンク。巻き返しのキーマンとなる一人がサブマリン・高橋礼投手(26)だ。一昨年に12勝を挙げて新人王に輝くと、侍ジャパンにも選ばれプレミア12で大活躍。昨年はリリーフでチームの日本一に貢献した。今季は先発で1勝と不振に苦しんだ新世代のアンダースローに、再浮上への思いを聞いた。

 ――今季は悔しいシーズン。スローカーブに取り組んだが直球が走らなくなり苦しんだ

 高橋礼 カーブって力を抑えたり止めるというところの難しさがある中で、真っすぐはしっかり投げなければいけなくて。ギャップが生まれてという感じで。スピードが出なくなってきて「まずいな」という感じでした。

 ――制球面も苦しんだ

 高橋礼 カーブを投げることが原因だったわけではないですが、カーブを多投していくうちにバランスが崩れていっていた。球速も落ちてコントロールも落ちるという感じではありました。

 ――ファームではスピードを取り戻すべくフォーム修正に取り組んできた

 高橋礼 なるべくフォームは単純なものにして力が簡単に入るようにしていき、コンディショニングコーチと正しい理にかなった力の伝え方を勉強してやっていきました。

 ――先日退団したが倉野(前ファーム投手統括)コーチは、次はスピードへの意識から対打者でどう投げていくかになると

 高橋礼 そうですね。バッターの打ちづらいフォームってあると思う。出どころが見えなかったり近くで離しているとか。そういう部分で突き詰めていけるところがあればと思っています。

 ――秋のテーマは

 高橋礼 リラックスすることです。

 ――それはフォームの上で

 高橋礼 そうですね。結果が出なくて焦っていて、肩に力が入ったりとか、いろんな部分が自由に使えてなかったので。

 ――かねて国際大会への思いも強い。来季復調すれば2023年のWBCも見えてくる

 高橋礼 しっかり自分の投球ができれば、また選んでいただけるラインに入ると思う。自分の武器をもう一回確認して、対右打者、対外国人というところには強みである浮き上がる真っすぐを使えて行けたらと思う。

 ――来季の巻き返しへ掲げる言葉などがあれば

 高橋礼 リラックス。あとは安定ですかね。安定感。体の安定もそうだし、バランスや結果も安定させたいですね。