巨人の左腕メルセデス投手(27)が獅子奮迅の投球を見せた。

 負けか引き分けで敗退となるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦ヤクルト戦(12日、神宮)で先発したメルセデスは、動く直球と緩いカーブを武器にセ王者を抑え込んだ。

 左腕は調整登板から中11日と休養十分。序盤からグングン飛ばすと、6回一死一塁で山田に左前打を打たれるまで無安打投球を披露した。

 1点リードの7回の打席で代打を出され6回80球1安打無失点で降板。「準備は万全です。100%の力を出してチームの勝利に貢献できるように全力でプレーします」と意気込んでいたが最高の結果を出した。

 五輪ではドミニカ共和国のエースとして銅メダルに貢献。その疲れもあり後半戦は2勝4敗と苦しむと、7勝5敗の成績に終わった。それでも万全の状態なら侍ジャパンを7回途中1失点に抑えた力は本物だった。

「シーズンからの(疲れは)回復できた」(メルセデス)とCSに向け照準を合わせてきた左腕が、自軍に流れを引き戻す圧巻の投球を見せた。