来季巻き返しなるか 加藤伸一氏が指摘する藤本ソフトバンクの“懸念点”

2021年11月04日 06時15分

小久保新二軍監督(右)と藤本新監督(東スポWeb)
小久保新二軍監督(右)と藤本新監督(東スポWeb)

【インハイ アウトロー 加藤伸一】8年ぶりのBクラスに沈んだソフトバンクが、藤本新監督のもと来季に向けて船出した。今季は一軍ヘッドコーチを務めた小久保二軍監督ともども、チーム再建へ野手の強化に乗り出すという。猛練習は大いに結構で、どれだけ若手が伸びてくるか楽しみは尽きない。

 ただ、少し心配なことがある。投手強化はどうなっているのかという点だ。野球は点取りゲームだが、長いペナントレースを制するために大事なのは投手力。その割には投手陣の整備に関して新首脳陣が言及している報道をほとんど見かけることがない。

 今季のチーム防御率3・25はリーグトップだった。だが、規定投球回に到達したのは石川だけ。いくらエースの千賀に3か月の長期離脱があったとはいえ、いかにも少ない。シーズン終盤に息切れした救援陣も含めて、野手陣と同様に投手陣も世代交代の過渡期に差し掛かっている。昨季までの4年連続日本一を支えた東浜や武田、森、嘉弥真、ベテランの和田の成績を確認してもらえれば一目瞭然だろう。

 時間のかかる先発陣の整備を後回しにしたツケは、若手投手を中継ぎに回すことで払ってきた。結果として日本一4連覇の偉業を成し遂げたが、経験もないまま多投してきた若手は疲弊した。ソフトバンクには二、三軍に隠れた逸材がゴロゴロしていると思われている方も多いだろうが、実態は違う。テレビ解説でファームの試合も多く見てきた印象で言うと、有望な若手投手はオリックスや中日のほうが多い。

 ソフトバンクは王球団会長を筆頭に、一軍から三軍までトップが全て野手出身者になった。「打ち勝つ野球」を目指す上でメリットは多いかもしれないが、今の投手陣のままでは1試合4点取っても5点取られるようなことにもなりかねない。

 とかく〝打高投低〟と見られがちなオリックスやヤクルトも、時間をかけて投手陣を整備してきた成果がリーグ優勝となって表れた。低迷を1年で終わらせるためにも、投手力の強化にも注力してもらいたい。

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