球団最長16年目へ 巨人・原監督に“権力分散”を勧める声

2021年10月25日 05時15分

来季はリベンジ(東スポWeb)
来季はリベンジ(東スポWeb)

 原巨人が球団史上最長となる通算16年目に突入する。今季で3年契約3年目の原辰徳監督(63)が来季も指揮を執ることが決定。まずはCS突破と逆転日本一を目指すが、3年間で浮き彫りとなったのは編成権も持つ「全権監督」の是非。権限を一極集中させることのメリットともあれば、デメリットもあるため、権力分散を推す声も上がっている。

 今季最終戦となった24日のヤクルト戦(神宮)は4―6で敗れ、全日程を終了した。最終成績は61勝62敗20分けで、3年ぶりのシーズン負け越しとなった。

 CS出場権は確保しており、戦いはまだ続く。そして、来季のV奪回も原監督の手腕に託される。23日に山口寿一オーナー(64)が続投を要請したことを明かし「内諾を得ました」と明言。原監督を中心に元木ヘッド、阿部作戦コーチを留任させる来季組閣の一端も示した。

 さらに、V逸の原因を「戦力の補強に失敗したというのが大きな要因だと思っていますね」と断じ「投打にはそれぞれ波があるので、その波をどうやって補い合っていくか。今年に関しては去年から戦力の上積みが思うようにというか、全くできていなかった。その失敗が露呈したのではないか」と語っていた。

 確かに誤算だらけだった。不調だったエース菅野は前半戦だけで4度抹消。坂本や吉川の故障離脱もあり、若手も昨季以上には台頭しなかった。何より新戦力のスモーク、テームズの両大砲が揃ってシーズン途中で退団。途中加入のハイネマンも帰国し、FAの梶谷は度重なる故障に見舞われ、井納は1年のほぼすべてを二軍で過ごした。

 球団内には「今年はあり得ないことがあまりにも起きた。優勝争いができたのは原監督の手腕」との同情論もあったが、理由はどうあれ、補強失敗の最終責任は編成トップでもある原監督に行き着く。

 第3次政権1年目の2019年は5年ぶりにリーグ優勝。昨季まで2連覇を達成した。球団関係者からは「トップダウンで物事の決定が迅速に進んだ」とのメリットが挙げられた一方で、歯車が狂った今季は好調時には鳴りを潜めていたG党の〝マグマ〟が一気に噴出した。

 球界関係者によると、特に10連敗を喫した今月に入り、親会社の読売新聞社や球団に抗議の電話などが多く寄せられたという。「SNSなどで手軽に発信できる中、電話するのはよほどなこと」(同)といい、権力の集中による〝裏の一面〟が露見する形となった。

 そのため「ただでさえ優勝しなければいけない重圧を抱えている上に、編成の責任まで負うのは重すぎるのではないか」(同)との声もある。

 山口オーナーは「(今季は)結果が出ていないので、いろいろ批判もあろうかと思いますけれども。私の立場からは原監督に対する信頼関係は変わっていない」とし、新たな契約は「複数年」を見込んでいるという。

 原監督はこの日「1年、1年だから。我々は。積み重ねたのが16年ということしかない。そういう気持ちじゃないと監督はできない」と話した。まずは下克上を果たし、来季も原巨人でリベンジに挑む。

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