西武・松坂大輔投手(41)が23年間最大の心残りを自らをプロ野球界、西武ライオンズへ導いてくれた恩師・東尾修氏との約束を果たせなかったことだと語った。

 19日の引退会見で松坂は「心残りは、やっぱりライオンズに入団した時に(当時監督だった)東尾さんに200勝ボールをいただいたので、自分自身が200勝をしてお返ししたかったなと思います」と振り返った。

 1998年のドラフト会議で志望球団を横浜一本に固めていた松坂だが、西武、日本ハムとクジを引いた3球団の中で交渉権を引き当てたのは当時〝意中外〟だった西武・東尾監督だった。

「意中外だったら社会人」を決めていた松坂を最終的に翻意させた切り札として、東尾氏は自らの200勝ボールをかたくなな超高校級右腕に手渡し入団へとこぎつけた。

 その時約束した「自分が200勝した時にお返しする」という約束は果たされることはなく、日米通算勝利数は170勝(108)のままで現役生活にピリオドを打った。