大仕事をやってのけた。広島の2年目左腕・玉村昇悟投手(20)が17日の阪神戦(甲子園)で先発マウンドに立ち、6回1/3を自己最多タイとなる121球、8安打2失点。チームは4―2で勝利し、自身も今季4勝目を飾った。

 逆転でのCS進出を目指す中、負けられない一戦で冷静沈着な投球が光った。走者を背負うシーンが多かったものの、6回まで連打を許さず要所を締める投球で得点を与えなかった。7回に入って無死一塁からロハスに左中間への2ランを浴び、続く坂本を右飛に打ち取ったところで、佐々岡監督から交代を告げられた。

 その後は中継ぎ陣にバトンを託し、9回に守護神・栗林が締めて35セーブ目をマーク。試合後、チームメートとともにベンチで笑顔をのぞかせた20歳左腕は「今日はどうしても負けられない試合ですごい緊張したが、しびれる展開で投げることができたので良かったと思う」とコメント。
 
 5回以外は走者を背負う投球内容となったことには「こういう日だなと思って、ここで崩れることなく粘ろうと思い、ずっと投げていた。(捕手の)石原さんが丁寧にリードしてくれたので、その結果抑えることができた。野手の方が点を取ってくれるので何とか逆転されないようにと思って投げた」とも振り返った。

 そして最後は「一軍で投げるのは今年が初めて。クライマックス(CS)に行ってみたいという気持ちはある。一戦一戦力を入れて投げたい」と力強く語り、目を輝かせていた。