トークはすでにプロレベルだ。ソフトバンクのドラフト1位・風間球打投手(18=ノースアジア大明桜)が12日に同校で永井智浩編成育成本部長らによる球団指名あいさつを受けた。

 自身18歳の誕生日に1位指名を受けるという最高の1日から一夜明けたが、この日も前日同様、やや緊張した表情を見せていた。それでも、球団とのあいさつを終えると「正直まだ実感はないが、今日こうして訪問しに来てくれたことで少し実感がわいてきた。(プロの世界が)すごく楽しみに、早く行きたい気持ちになりました」と目を輝かせた。

 永井氏は「ボール自体強いですし、うちの千賀投手のようなタイプ。先発、クローザーもやれるのかなと。いろんな可能性も探りながら成長してほしい」と最速157キロの剛速球を高く評価。ただ、世代最速の直球は確かな魅力の一つだが、風間は球速以外にも新たな“武器”を手に入れたようだ。

 それは軽快なトーク力。前日に行われた会見でも、記者から投げかけられた質問にはきはきと答えるだけでなく、決して「Yes or No」の一言を返して終わらせず、自らの言葉をつないで受け答えする場面が目立った。さらには、中継でつないだ実家の母親の姿を見て「久々に見ましたが、やっぱりかわいらしいですね(笑い)」とジョークも飛ばすなど、多くのメディアを前にしても物おじしないトーク力で場を盛り上げた。

 甲子園を沸かせたひと夏を経て、世間からの注目度もより高まったことが理由なのか、巧みな話術も習得した快速右腕。プロの世界でもその一言一言から目が離せない。